“縁の下の力持ち”として
私はこれまで、企業の現場で総務という立場で働いてきました。
確かに、華やかさはないけれど、誰かの役に立つ。その思いが、私の背中を押し続けてくれました。
とはいえ、ふと思うことがあります。
「総務の仕事って、ちゃんと伝わっているのだろうか」と。
もし今これを読んでいるあなたが、
「自分の仕事が誰かにちゃんと伝わっているのだろうか?」
そんな思いを抱えていたら――
実を言えば、私も、同じことを何度も考えてきました。
総務の仕事は、目立たないのです。
でも、誰かが困っているときには、そっと手を差しのべている。
それが、あなたの毎日なのではないでしょうか。
困りごとが起きたとき、そばにいるのが総務です

コピー機が動かない。備品が足りない。椅子が壊れた。空調が止まった……。
こうした日常の「ちょっとした困りごと」に、真っ先に駆けつけるのが総務の役割です。
さらに、
入退社の手続き、社内イベント、防災対策、契約書の管理、福利厚生の整備――。
総務の仕事は、会社を円滑にまわす土台そのものです。
つまりこの「総務 困りごと対応」が、社員の働きやすさや会社の安心を静かに支えているのです。
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“見えづらい価値”が、伝わりにくさの理由

関連サイト:
日本の人事部(人事・労務の専門情報サイト)https://jinjibu.jp/
SHRM(Society for Human Resource Management)
実は、総務の仕事が評価されにくい理由の一つが「問題が起きないのが成果」だからです。
備品がきちんと揃っている。
申請手続きに迷いがない。
災害時も冷静に行動できる。
それはすべて、日々の準備と気配りがあるからこそ。
でも、それが“当たり前”になると、感謝の声は聞こえにくくなります。
ときに「総務って何してるの?」と誤解されることまであります。
だからこそ、私たちは “見えない価値” を言葉や形で丁寧に伝えていく必要があると思います。
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総務だからできる「小さな広報活動」

関連サイト:
【日本の人事部】働き方や人事総務に関する専門情報
OfficeNinjas – 管理部門の仕事を可視化するための国際的コミュニティ
私が実践してきたのは、ちょっとした工夫です。
・月1回、社内掲示板に「今月の困りごと解決報告」を出す
・困りごとボードを設置し、対応状況も見える化
・定期的なアンケートで社員の声を拾い、改善につなげる
・社内報で「社員の声 × 総務の工夫」をセットで紹介
小さな取り組みでも、続けることで「そういえば助かってるよね」と声をかけられるようになりました。
このように見えないところに手を差し伸べる総務の価値を、少しずつ言葉にしていく――それが、評価につながる第一歩なのだと思います。
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困りごと対応は、「気づく力」から始まる

総務の仕事は「目立たないけれど欠かせない」仕事。
困りごとを事前に察知し、社員がつまずかないように先回りをする。それは、まさに“気づきの力”です。
だから私は、誰かの「ありがとう」を待つのではなく、
その言葉が生まれる瞬間をつくる側でいたいと思うのです。
おわりに:静かに支える、けれど確かな誇り

「ありがとう」が聞こえにくいからこそ、総務には静かな強さが求められます。
誰かの困りごとにそっと気づき、そっと解決していく。
その一つひとつが、会社全体の安心と信頼につながっています。
総務や人事、カスタマーサポート。
人のサポートをする立場にあるあなたは、きっと「誰かのために」と日々を動いているのだと思います。
でも、時には疲れたり、不安になったり、報われないように感じることもあるかもしれません。
そんな時こそ、思い出してほしいのです。
あなたの気づきや行動が、他の誰かの一日をスムーズにし、その人に安心を与えています。
その「目に見えにくい仕事」が、実は組織の土台を支えているのだということを。
ひとりで抱え込まず、必要な時には誰かに頼って下さい。
あなた自身も、大切にされるべき存在だという事を忘れないで下さい。
今日も、お疲れさまでした。
そして、あなたの仕事に、心から感謝します。
奥村敬太郎
オフィスコーラル代表・総務 /人事/CS歴38年
「働く人を支える言葉を、そっと手渡せるように」
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