人事、総務でのお困りごと驚き事ごとを
長年で培った経験をもとに綴らせていただきます。
どうか皆様のお役に立てることを願って。

一人でお困りではありませんか。この記事が少しでもあなたのお役に立てたらと思います。
三越伊勢丹 定年OB 奥村敬太郎
私は百貨店の人事部門で38年間勤務してきました。
この長いキャリアの中で、多くの課題に直面し、数々の解決策を模索してきました。
今回は、百貨店の人事でよくあるお困りごとを振り返りながら、その対応策について私の経験をもとにお話ししたいと思います。
人事、総務でのお困りごと驚き事ごとを
長年で培った経験をもとに綴らせていただきます。
どうか皆様のお役に立てることを願って。
百貨店の人事課題は、業種は違えど「人をどう活かすか」「どう育てるか」という根本的な部分で共通しています。長年培った経験を活かし、職場の声に耳を傾けながら柔軟に対応することが何より重要です。
これからも現場の声を大切にし、人が輝く職場づくりに尽力していただきたいと思います。私自身も、異業種の課題に触れることで多くの気づきを得ており、今後も知見を深めていきたいと考えています。
百貨店では、若年層のアルバイトやパートタイマーが多く、入れ替わりが激しいのが実情です。優秀な人材を育てても辞めてしまうことが多く、人事としては採用と育成のバランスに頭を悩ませているはずです。
私の経験からすると、定着率向上のカギは「職場環境の魅力づくり」と「キャリアパスの明示」にあります。金属業界でも若手の離職は大きな問題でしたが、職場でのコミュニケーション促進や段階的にスキルアップできる仕組みを作ることで、社員の「ここで働き続けたい」という気持ちを引き出せました。
百貨店でも同様に、スタッフ一人ひとりの役割や将来の展望を具体的に示すことで、離職率の改善が期待できます。
百貨店は正社員、契約社員、アルバイト、パートなど多様な雇用形態の人が混在しています。勤務時間や待遇も異なり、それぞれに適したマネジメントが求められます。
金属業界では現場作業員と管理職、技術職と営業職でのコミュニケーションギャップを埋めることに苦労しました。対話の場を設け、相互理解を深める努力を重ねることで、職場の一体感を作り上げることができました。
百貨店でも、「多様性」を強みに変えるために、異なる立場のスタッフが意見を出し合える場を設けることが効果的です。人事部がファシリテーションを行い、全員が働きやすい環境づくりを進めることが重要です。
販売という「人と接する」仕事は、日々の売上ノルマやお客様対応のストレスが大きく、スタッフのモチベーション管理が難しいと言われます。
私の経験では、目標を数字だけでなく「チームの成果」や「個人の成長」にも結びつけることが有効でした。金属業界でのプロジェクト管理の方法を応用し、販売スタッフが自分たちの役割や貢献を実感できる仕組みを作ることが、やる気の向上につながります。
また、成果に対する適切なフィードバックと、成功体験の共有も欠かせません。褒める文化を根付かせることで、スタッフの自己肯定感が高まり、結果として接客の質も向上しました。
百貨店の人事課題は、業種は違えど「人をどう活かすか」「どう育てるか」という根本的な部分で共通しています。長年培った経験を活かし、職場の声に耳を傾けながら柔軟に対応することが何より重要です。
これからも現場の声を大切にし、人が輝く職場づくりに尽力していただきたいと思います。私自身も、異業種の課題に触れることで多くの気づきを得ており、今後も知見を深めていきたいと考えています。